高貴なる行いの書
本家MTGで「不詳の安息地」とのコンボがえげつなかったアーティファクトです。
MTGPQでは破壊時に天使を選択し、先制攻撃とプレイヤーへのダメージ軽減を付与させる効果となっています。
またライフを6点得るとターン終了時に警戒持ちの4/4天使トークンを生成します。
プレイヤーのダメージ軽減と言えばレガシーに「リッチの熟達」という壊れカードがあり、こちらをデチューンしたようなカードと言えますね。
ではこのダメージ軽減効果を主題にして発動方法を模索していきます。
高貴なる行いの書はシールドが4もあり、ジェムマッチで破壊しようとすると労力がかかるためできれば何かしらの手段で一気に破壊したい所です。
全除去だとエンチャント対象になる天使も破壊してしまうため、サポートのみを破壊する手段を取る必要があります。
今回いくつか試してみたので紹介していきます。
「未知なるものの魅惑」でアーティファクト破壊呪文を押し付ける。
そもそもアーティファクト破壊呪文で最大マナコストにできるカードの幅が狭く、ドロー効果で別の高コストカードを渡すパターンもあって実用的ではありませんでした。
コンボパーツも増えるため断念。
「空の覆い隠し」は増強3回以上でサポートを全除去の追加効果が発生します。
しかし増強3回が安定性に欠けるため没。
「スナップダックスの神話」の一徹効果によるサポート破壊。
上記2パターンよりは現実的に発動させることが出来ました。比較的軽量な除去を兼ねることができるのもポイントですね。
ただ使用時に一徹が必須で、エンチャント対象の天使とそれよりコストの低いクリーチャーが出ていないと成立しない欠点があります。
そして最終的に行きついたのがこちら。
「解体の波」のサイクリング効果によるサポート全除去。
普段は軽量のサポート破壊として利用し、盤面が整ったら13コスト以上になるように手札の先頭から無効化してマナを確保。サイクリングで高貴なる行いの書を破壊します。
ライフゲインで天使トークンが生成できれば実質2枚で完結するため、そこまで極端な調整なくデッキに組み込めるかと思います。
欠点はこのカードがMasterPieceで手に入れにくい事です。
ではサンプルデッキ紹介
使用PWは白緑ファートリです。
まずはキーカードとして「高貴なる行いの書」と「解体の波」。
エンチャント対象と更新6の達成を兼ねつつ、本題と同じ用心深い天使トークンを生成できる「戦乙女の先触れ」。
エンチャントされた天使に呪禁を付与するための「ぬめる化け眷者」。
ジェム変換しつつ6点ライフゲインを兼ねれる「メレティス誕生」。
マナブーストのためにいつもの「僻境への脱出」+単色変換土地3枚。
軽量除去枠として「不吉な戦術」。こちらはアーデンベイル城のトークンや眷者が人間のため比較的リスクを無視して使用できます。
眷者や天使トークンがパワー3以上なのでメレティス誕生よりも影槍を採用した方が良いかも知れません。
戦い方としては不吉な戦術や解体の波で耐えつつ僻境への脱出で盤面を構築。
高貴なる行いの書+天使が着地したら13マナが確保できるように手札を無効化して解体の波をサイクリングする形です。
また、ファートリの第一能力トークン+土地2~3枚が着地していればほぼ毎ターン第三能力でドローとマナゲインが行えます。
コンボ成立の直前に40/40の始祖ドラゴンに殴られてしまいましたが不吉な戦術で退場願いました。
破滅の根本原理を撃たれない限り、発動さえすればこちらのものです。
ヴェロマカス・ロアホールドが採用されているデッキは高確率で搭載しているので要注意。
こちらはメレティスのジェム変換やライフゲインによるトークン生成が噛み合って運よく4ターン目でコンボ成立+呪禁が付与出来た状態。
全除去(バウンス)さえ飛んでこなければこちらのやりたい放題です。
使用してみた感想ですが
・呪禁まで成立すればほぼ勝ち確(ライフ残り1桁からでも逆転可能)
・創造の歌やコンボでクリーチャーを超強化する高級理不尽デッキに強い
・成立するまで遅く、戦乙女に呪禁を付けて普通に殴った方が早い
・立て直しはできるものの、クリーチャー全体除去に弱い(破滅の根本原理はNG)
・小粒クリーチャーを囮にできるが、先頭/最後指定の除去に弱い
・飛行先制攻撃持ちブロッカーで止まる(NPC相手ならレアケース)
という何とも言えない結果になりました。
弱くはないものの、ファンデッキの域を出ない感が拭えなかったです。。。
今回の試行だとMTGPQ版の高貴なる行いの書は「ライフゲインで天使トークンを出す能力に重きを置いて使った方が有効。ダメージ軽減はおまけ」と言った印象でした。
もしもっと良い使い方がありましたらコメントなどで教えて頂きたいと思います。