「~点のダメージを受ける」「~点のライフを失う」
結果は同じですが、Magic: The Gatheringにおいて実は処理が異なります。
前者が「ダメージを受けて」ライフが減るのに対して後者は純粋にライフが減るだけの処理です。そのため本家MTGではライフを失う効果だと「ダメージを受けた際」「ダメージを軽減する」といった効果が誘発しません。
クリーチャーで言うと「ダメージ」と「-X/-X修正」のようなものですね。
ではMTGPQでは「ダメージ軽減」と「ライフを失う」の関係がどうなっているのか検証してみましょう。
今回検証用に使用するダメージ軽減カードはこちら
リッチの熟達
ドミナリア(DOM)の黒レアで、19マナと言う高コストのエンチャントです。
効果がなんと「自プレイヤーへの恒久ダメージ軽減」
ライブラリーアウトや現時点で特殊勝利/敗北が無いMTGPQでは、勝つためにライフを削りきる必要があるためほぼ無敵に近い性能です。
デメリットとしてターン終了時に手札1枚破棄。ライフを得る代わりに1枚ドローなので実質ライフを得られない。そしてサポートが破壊された場合30点ライフを失います。
なお強化が不可能で、クラス系のカードと同様に複数枚出すとその数だけ戦場へ展開されます。(後述しますが地味に重要)
では検証していきましょう。
検証①:ライフを失う(支払う)場合
以前のSTX創始ドラゴン紹介記事で個人的に最低評価だったカードです。
こいつの15点ライフを失う効果を踏み倒せれば中々使い勝手が良くなりますね。
結果としては「ノーダメージです(軽減成功)」
ライフロストのデメリット無しで毎ターンジェム変換ができました。
黒モックスでリッチの熟達共々コストを踏み倒しやすいのも追い風ですね。
検証②:ライフを半分失う場合
「~点のライフを失う」と違って「ライフを半分失う」だとどうなるでしょうか。
こちらも念のため検証しておきます。
結果としては「ノーダメージです(軽減成功)」
エフェクトで見えづらいですが、ドロー+忠誠値30獲得の後にダメージを軽減して次の手札の処理に移っています。このカードも黒モックスで踏み倒せますね。
よって検証の結論としては
「MTGPQでライフを失う=PWへのダメージと同義」
という事になります。戦闘ダメージではないのでそこだけ注意ですね。
この結果を見るとPWのダメージ軽減メチャクチャ強いですね…相手からの攻撃を無効化するのもそうですが、色々デメリット無視できるゾ…
注意点として「九つの命」の場合、手札や戦場から追放した際にダメージ軽減を失った上でライフを失うため、リッチの熟達とかを出していても普通にライフが減ります。
また、グリセルブランドの仮面などの「ライフを失った分だけ」で効果を発揮するカードとは相性が悪いです。
ちなみにリッチの熟達で「複数設置が地味に重要」というのは少し理由があります。
リッチの熟達を複数設置した後、1つだけ破壊するとどうなるでしょうか?
正解は他のリッチの熟達のダメージ軽減効果で30点ライフロストを受けません。
では複数設置した後、大オーロラなどで一気に破壊するとどうなるでしょうか?
正解は最後の1個が破壊されるまでダメージ軽減が生きるため、最後のリッチの熟達が破壊された時点で30点だけライフを失います。
※呪文などでターン終了時までダメージ軽減を得ていた場合、最後の30点すら受けません
そのためリッチの熟達は手札補充手段が潤沢かつ単体サポート破壊に対抗するなら2枚程度出しても良いでしょう。置きすぎるとターン終了時に手札が0になるので注意
一気に破壊されるのを警戒する場合は3枚目以降を手札に構えましょう。
本家MTGとMTGPQの仕様違いはこれ以外にも結構あります。
例えば本家で「ターン終了時まで」と付いているカードがMTGPQ側にはなかったり…
色々と探してみると他にも違いがあるかもしれませんね。